植木の剪定の中で最も位が高く、難しいのが松の剪定。
松の剪定後の姿は、職人の腕により全く出来栄えが違います。
その為に親方やベテランしか手をつけてはいけない憧れの樹木でした。
中でも大変なのが五葉松。
一つ一つの芽が小さく細かい為、とても時間がかかります。
剪定方法は、伸びている芽をカットして高さを揃え、残した芽の葉を扇状に残るようにむしる、これの繰り返し。
言葉にすると簡単ですが、芽の残し方のバランスを考え、葉が折れないようにむしらなければいけないので、空間のバランス感覚と繊細さがないと綺麗に剪定出来ません。
赤松や黒松も同じ剪定方法ですが、五葉松は細かい分、丁寧さと忍耐力が求められます。
剪定にとても時間がかかるので樹木の中で剪定費が1番高く、昔は松がどれだけ庭に植えてあるかがステータスになっていたらしいです。
現代においても松があるだけでお庭の風格があがる印象です。
剪定した後の、枝ぶりが顕になった姿はまさに王様らしい雰囲気。
私の好きな樹木の一つです。