お庭のことや日々のこと

お庭のリノベーション工事。

今回は埼玉県伊奈町にてお庭のリノベーションのご依頼。

今までアオダモやフェイジョアが単木で植えられているだけだったので、景色を変えたいとご要望頂きました。

クライアント様とお打ち合わせさせて頂き、四季を楽しめる変化のある景色にすることに。

樹高5m超えのアオダモをメインに、春夏秋は目線を上に、冬は目線が下に下がるように植物をレイアウトしました。

低木なども季節毎に入れ替わりで花が咲くようにチョイス。

季節の移ろいや植物の成長が楽しみなお庭になりました。

完成後は施主様に立ち会って頂き、ご説明させて頂くのが弊社のスタイル。

ご説明の際は施主様のご期待に添えたか毎回ドキドキしています。

今回も施主様に喜んで頂けたので一安心。

「頼んで良かった」と感謝のお言葉を頂けた時は、本当にこの仕事をやってて良かったなと思います。

これから冬になりお庭は寂しくなっていきますが、春の新芽が芽吹く時期が楽しみです。


四目垣。

先日大宮にて、久しぶりに四目垣を施工。

四目垣とはその名の通り、隙間の模様が四つ目に見えることが由来。

四目垣は植木屋が最初に覚える垣根で、基本が詰まった竹垣です。

シンプルなだけにバランスがとても難しい。

竹の太さはバラバラなので、四つ目模様がバランスよく見えるように竹を配置します。

配置し終えたら竹同士を、シュロの木の繊維から出来ているシュロ縄という紐で結束します。

縛り方も特殊で、クネ縛りという縛り方で結んでいきます。(イボ結びや男結びとも言う)

全部結束して完成。久しぶりに縛ったら手にマメができました笑

青竹の風合いがとても良い。

近年では竹垣を提案したり施工することは少なくなってしまいましたが、こういった伝統的な仕事はいつまでも残っていって欲しいなと思います。


竹を洗う。

久しぶりに竹を使った垣根のご依頼。

その下準備で竹を洗っています。

竹は渋や汚れが表面に浮き出ている為、そのまま使用するととても見栄えが悪いです。

その為洗って表面を綺麗にします。

写真では分かりにくいですが洗う前と後では雲泥の差。

竹仕事は青竹の状態が長く続く冬がメイン。

お正月前や、竹の状態がいい2月頃に竹垣を綺麗に交換するお客様が多いです。

その為に水仕事はとても辛い。

真冬の竹洗いは修行です。

なので今時期の竹洗いはとても楽で快適でした。

お庭の仕事をしていると、色々な場面で文明の力の乏しかった先人達の凄さを痛感します。

竹を洗いながら、文明の力に甘えきっている自分に対して少し反省した今日この頃。


イベント出店のお知らせ。

10月4日.5日に和光樹林公園で開催されるゆにーくしょくぶつ販売会に今回も出店致します。

個性的な植物が数多く販売されますので是非ご来場ください!

うちではお庭に関するご相談も承っておりますので、お気軽にご相談下さい。

ゆにーくしょくぶつ販売会

10月4日.5日

10:00〜16:00

埼玉県営和光樹林公園

埼玉県和光市広沢3番地内


仕入れの旅。

先日はアオダモの仕入れに福島へ。

うちでは雑木は、山取りのアオダモやコハウチワカエデなどをメインに使っています。

特にアオダモは関東の暑さにも耐えてくれて、病害虫もつきにくい強い樹木なので重宝しています。

一昔前からアオダモは根強い人気で、新築の住宅などに植えられていることが多いですが、同じ樹種でも自生した場所や成長の過程で樹形や枝つきが全然違うんです。

特に山取りのアオダモなどは、過酷な環境で生き延びてきた力強さが樹形から伝わってきます。

そんな山取り雑木の良さを最大限活かす為には

植える空間のバランス感覚がとても大事。

その空間に合うように、建物とのバランスも考えて高さや形を決めています。

その為工事が決まってからその空間に合う樹形の樹木を探しに、仕入れの旅に出ています。

それが庭屋はじめのこだわりです。


季節の花。

ふと見るとサルスベリの花が満開になっていました。

綺麗だなと思って思わず写真をパシャリ。

若い頃は植木屋なのに樹木や草花にあまり興味がなく、季節毎に咲く花を見ても何も思わなかった私。(今思うと植木屋としてかなりやばい)

そんな自分がいつの間にか景色や花の綺麗さに癒されているなんてびっくりですw

幸せの定義は人それぞれですが、ふとお庭を見た時に季節毎に咲いている花を見て綺麗だなと思えることが、何よりも幸せなことなのかなと思った今日この頃でした。


不思議な話。

連日暑い日が続いていますが、早いものでもうお盆時期になりました。

植木屋業の繁忙期も一区切り。

そんなこんなで今回は夏だしお盆時期なので、植木屋あるあるの1つだと思われる不思議なお話。

植木屋は毎年施主様のご自宅にお伺いして植木の管理をする為、施主様の大事にされている樹木や思い出のある樹木などを熟知しています。

施主様が生まれた時に植えた記念樹であったり、先代から受け継がれてきたお気に入りの樹木など様々。

毎年お伺いしていると、徐々に打ち解けてご自身の昔話や、お庭と歩んできた思い出を楽しそうに語ってくれます。

しかしながら長年お付き合いしていると、施主様と悲しいお別れをすることもあります。

その後突然に施主様の大事にされていた樹木が枯れることがあるんです。

それまでは元気だった樹木が、なんの前触れもなく突然にです。

原因などは分からないことが多く、施主様がいなくなって管理が不足したり、たまたまかもしれません。

でも長年植木屋をやっていて何回かその光景を目の当たりにしたり、そういった事例をよく聞いたりします。

植物達は話さないし動かないから愛情や思いが伝わっているのかはわかりません。

でも施主様の感情は木に伝わり、いつの間にか以心伝心しているのかもしれません。

これから先の未来、科学の発展と共に植物にも感情があることが一般的になる日が来るかもしれませんが、今現在では信じるか信じないかはあなた次第な植木屋さんの不思議なお話でした。


繁忙期。

先日は戸田市にてお寺の剪定のお手伝い。

植木屋の繁忙期は主にお盆前とお正月前。

自宅への帰省やお寺へお盆参りなどの来客が多くなるこの時期は、お庭の剪定のご依頼が集中します。

お庭を綺麗にして、気持ちよく来客の方をお迎えする文化、粋ですね。

こうしたおもてなしの文化はずっと残っていってほしいなと思います。

皆様も帰省やお墓参りの際は、綺麗になったお庭の姿を楽しんで頂ければと思います。


始めたきっかけ。

お庭の相談ができる園芸店として、土曜日だけ開店しているGARDEN’S BASE。

今回はGARDEN’S BASEを始めたきっかけのお話。

21歳で職人の世界に飛び込み、今日まで働いてきましたが当初は職人と言えば無口で愛想がなく、ただひたすらに仕事をこなして技を磨き続けるイメージ像がありました。(今思えばただの偏見ですね)

しかし働いていく中で、植木職人は思っていた職人のイメージと違い、お客様と現場で雑談を交わしながらお庭の悩みや疑問点などをヒアリングしてそれを元に作業をおこない、作業が完了したら来年の剪定の営業もするなど、現場で何役もこなしていることに驚きました。

これはお客様と植木職人との距離が近いから出来ることだと思います。

しかしその一方でよく聞いたのが、職人さんは怖いイメージがあり話しづらい、相談しにくいなどのマイナスイメージでした。

また元請けなどの業者さんからは、職人は自身で仕事が取れないと思われて下に見られるのかわかりませんが、過去には駒使いのような扱いを受けたこともありました。

そうした今までの経験から、私は自身で営業からご提案、施工まで全てを出来る職人を理想としています。

私はどの職種でも、現場で作業する職人さんが1番すごいと思っています。

どんなにいいアイディアやデザインでも、形にならなければ何の意味もありません。

最終的にそのアイディアやデザインを形にするのが、技術や経験を元に行動している職人さんだからです。

自身で発言したことに対して、責任を持って最後までやり遂げカタチにする。

そのような理想の職人になる為に、お庭の相談が出来る園芸店を始めました。

植木職人として培ってきた知識と経験を元に、お客様と職人との距離が近づき、相談しやすく頼っていただけるように、少しでもお庭と職人の魅力を伝えられるようにと。

そんな思いでお店番をしていますので、ご来店時にはお気軽にご相談下さい。


茶庭の剪定。

先日は大宮区にて茶庭の剪定作業でした。

3〜4人工の和庭の剪定は1人で作業するのが好きな私。

樹木1本1本を、その空間に合うようにバランスよく整える。

茶庭独特の落ち着いた雰囲気の中で、樹木が透けていく様を見ていると心が洗われます。

剪定が完了して景色が露わになった時が、この仕事をやっていて良かったなと思う瞬間です。