お庭のことや日々のこと

良いお庭とは。

最近では様々なスタイルのお庭を目にすることが多くなりました。

南国をイメージしたドライガーデンや、オージープランツなどをふんだんに植栽した男前なお庭など、姿形は様々。

昭和時代のお庭といえば、松やマキなどが門かぶりとして綺麗に仕立てられている様な和庭が主流。また平成になるとヒメシャラやヤマボウシなどの雑木を中心としたお庭が流行でした。

近年では建物のデザイン性の向上と共に、お庭のスタイルも多様化してきたように思います。

職人として、昭和・平成・令和の様々なスタイルのお庭を見てきましたが、良いと思うお庭に共通していることがあります。

それは時代が変化しても色褪せないかっこよさがあるということ。

時代やスタイルが違えど、ちゃんとお手入れをして手間と時間を積み重ねたお庭はとてもかっこいいんです。

だからこそ最初のお庭づくりがとても大事。

10年後や50年後、どのように成長していくのか、時間という重みがどのようにプラスされるかを考えてお庭をつくる。

そして長く愛してもらえるという事が1番大事な事。

どんなスタイルのお庭でも、10年後や50年後もかっこいいと思えるお庭こそが、良いお庭だと思います。

初心の話。

以前の投稿に書きましたが、作業の際いつも自分に言い聞かせている言葉、

初心を忘れず、一からコツコツ、一つ一つ丁寧に。

今回はその初心になった出来事のお話。

私がこの世界に入った理由は、特に植物が好きだったわけでもなく、なんとなく面白そうだったから。

私が最初に入った会社は、昔ながらの日本庭園がある豪邸の樹木の剪定管理や、公共の樹木の管理業務がメインの仕事。

日本庭園はテレビで見た事があったくらいで、まして造園業という職種がある事すら知らなかった私にとって、毎日が本当に衝撃の連続でした。

10m以上の高い樹木に登ったり、刈り込み鋏で植木を綺麗に円筒形や半円にしたり、初めて見た時はとても人間業とは思えませんでした。

若い頃はそんな職人さん達に憧れ、自分も上手くなりたいと思い日々頑張っていました。

それから5〜6年が経ち、剪定がある程度出来るようになってこの仕事にも慣れた頃、友達から家を買ったのでお庭をつくって欲しいと頼まれました。

仕事でたまに、ちょっとしたお庭づくりや修繕工事をした経験もあったので快諾して、その時に自分が出来る事を提案してお庭をつくりました。

完成後とても喜んでもっらって感謝もしてもらえたのですが、自分的には喜んでもらえて嬉しかった反面、とても申し訳ない気持ちになりました。

これくらいの事しか出来なくてごめんという悔しい気持ちが、先に来てしまったんです。

その時からお庭づくりが上手くなりたい、自分のつくったお庭で喜んでもらいたいと強く思うようになりました。

それから10年以上経ちましたが、いつの間にか365日お庭の事を考えるくらいこの仕事が好きになっていました。

この仕事を始めたばかりの頃の、剪定が上手くなりたいと思った気持ちや、最初にお庭を作った時の喜びや悔しかった気持ち。

そして何より、自分の仕事で喜んでもらえたときの嬉しかった気持ち。

それが私の大事にしている初心です。

屋号の由来。

うちの屋号である庭屋はじめ。

そのため名前がはじめだと思われることがたまにありますが、

(過去には庭屋はじめが本名だと思われていた事も)

私の名前は一也で、漢字の一からはじめという意味も込めてはいますが、

もっと大事な意味を込めてこの屋号にしました。

お庭は、作庭してから年月をかけて成長していくもの。

言わば造ってからがはじまりです。

そのはじまりに携われるようにと思いを込めて、庭屋はじめと名付けました。

初心を忘れず、一からコツコツ、一つ一つ丁寧に。

思いや行動の全てにおいて、はじめという言葉を心掛けてこの仕事と向き合っています。

はじめてのblog。

この度ホームページのリニューアルに伴い、ブログページも開設致しました。

言葉や文章で自分を表現することが苦手だったので、InstagramやFacebookしか運用していませんでしたが、写真だけでは伝えることの出来ないお庭に対する思いや人となりなどが、ブログを通して伝わればいいなと思っています。

不定期ではありますが、これから投稿していきますのでよろしくお願いします!